電子機器設計者や材料技術者へ。ディスプレイ技術の進化に不可欠な光学フィルムの多様な役割をご存じですか?この記事では、光学フィルムの種類とそれぞれの特性を詳しく解説しています。反射防止、偏光、光拡散など、各フィルムが持つ独自の機能と応用例を掘り下げています。これらの情報をもとに、あなたのプロジェクトに最適な光学フィルムを選定し、製品の性能を最大化するための知識として活用してください。
光学フィルムとは、光を通過・反射・吸収することで何らかの効果をもたらす高分子フィルムを指します。
高分子とは方向によって違う性質を持っていることから一方向に伸ばしつつ、伸ばした方向と直交する方向の位相差を与えるなどして求める効果を期待します。
それぞれ特徴が異なることから、ニーズなどによって用いられる光学フィルムが異なり、その種類は多々あります。
そこで光学フィルムの種類について、下記で詳しくご紹介しましょう。
液晶パネルや有機ELディスプレイに使われている光学フィルムです。
より大きなものが求められる一方で、緻密で見やすく、さらには軽いものなど、よりクオリティの高いニーズが生まれています。
防眩フィルムと呼ばれることもある、防塵や光の映り込みを防ぐ機能が付帯しているフィルムです。
屈折率の異なる反射防止材料を多層コーティングすることでつくられるもので、液晶パネルやディスプレイ、さらには自動車のメーターパネルなどにも使用されています。
液晶ディスプレイの液晶部分に直接接するタイプのフィルムです。
液晶ディスプレイの内部に使用されているフィルムです。液晶層を挟む形で用いられているケースが一般的です。
先に紹介した偏光フィルムは素晴らしい特性を持つ一方で、強度面で不安が残ります。そんな偏光フィルムを支持・保護するためのフィルムです。
光拡散シートと呼ばれることもある、ライトから出る光を拡散するためのフィルムです。
背面にこぼれる光を前面に反射させるためのフィルムです。光学的効果だけではなく、光源の保護、光ムラの防止、さらには裏側のフレームが見えないようにするなど、視覚的な役割まで担っているフィルムです。
液晶ディスプレイの輝度を高めるため、あるいは薄型化を目指すための組み合わせの一種です。
反射型の偏光フィルムを単独で付けた場合、干渉模様が見えたり、隣接する他の光学フィルムとの接触で傷ついてしまったりなど、扱いにくい欠点があります。この欠点を補うために使用されるフィルムです。
液晶ディスプレイに用いられるフィルムで、光の屈折による歪み、画面を見る確度によって見える色が変わる変調を防ぐために使用されています。
液晶ディスプレイに用いられるフィルムで、どの角度からでも黒のコントラストを鮮明にするために屈折率を一定に保ち、視野角を広げるための役割を担っています。液晶ディスプレイの大型化が進んでいますが、大型化になくてはならないフィルムです。
バックライトの光を集めることで液晶ディスプレイの輝度を高める役割を担っているフィルムです。異なる屈折率を持つ2つの層によって形成されており、光を選択・透過させることで光のロスを防ぎ、使用できる光を増やす効果があります。
電磁波シールド性と柔軟性を両立していることから、省スペースが求められるモバイル機器や局面への加工が要求されるケーブル被覆装置に向いています。
近赤外線遮断フィルム同様、コーティング材料の分散量や屈折率を調整することで透明さを維持しつつ、特定周波の電波を遮断・吸収するためのフィルムです。ちなみに周波数は金属粒子の数量や分布を調整する方法とコーティング剤をフィルム上に印刷する際に調整する手法があります。
モアレと呼ばれている縞模様の出現を防ぐためにCCDカメラなどの撮影装置で採用されているフィルムです。基本的には厚さ1mm以上の水晶が使用されますが、携帯電話・スマートフォンのカメラには特殊なフィルムが使用されます。
公差実力値±0.05mm程度(素材・形状による)
社内保有素材の場合は最短即日納品可能(目標6時間)
自社開発の生産設備を多数持ち、金型・治工具の内製化ができる体制により、開発・試作~量産と、製品開発を段階ごとにサポートできる。
今後、より求められる技術ニーズを捉えた、フィルムや金属箔などの加工実績があり、歩留まりの改善・難加工材への対応を実現。
±0.05~±0.3
場合によって即日対応するケースあり。通常、納期の目安は平均1週間程度。
ISOクラス1(1m²に0.1ミクロンのホコリが10個以下)のスーパークリーンルームを完備、医療品分野などでマストとされる要件を満たした加工環境を持つ。
PDMS(ポリジメチルシロキサン)成形や高精度の貼り合わせ加工、アッセンブリ、パッケージングまでワンストップで対応でき、短納期を実現。
打ち抜き規格±0.1mm(実力値では±0.05)対応可能
保有設備で対応可能な場合、最短当日出荷
打ち抜き加工のみならず、貼り付け・貼り合わせ・スリット・ラミネート・脱泡など幅広い加工に対応でき、取り扱い材料も多岐にわたる。
開発・試作段階から相談可能で量産試作~量産と製品開発を段階ごとにサポートでき、依頼企業の構内での製造・生産管理・設備のメンテなども受託可能。
【選定条件】
「フィルム加工メーカー」で検索し、公式サイト内で「プレス加工」「打ち抜き加工」に対応していることを明記している54社から、最短当日出荷が可能で、加工精度を明記し、さらに高機能フィルムにも対応する3社を選定。
(2022年2月9日時点)