自社製品に抗菌加工フィルムを使用したいと悩んでいる方へ。この記事では、抗菌加工フィルムの特徴や、抗菌加工フィルムが使われる製品や部品、活用方法についてまとめています。フィルムは特にスマートフォンやタッチパネルなど、頻繁に触れるアイテムに使用され、銀や銅などの成分を利用して抗菌効果を実現しています。
菌を減らす効果が認められたフィルムを、抗菌加工フィルムといいます。抗菌加工フィルムには、製品の表面に付着した菌を減少される加工を施しています。菌を殺すのが殺菌、菌を除去するのが除菌、菌の増殖を防ぐのが抗菌です。つまり、抗菌と記載されている場合、殺菌と同じ効果は期待できません。しかし、菌の増殖を抑制する効果は期待できるため、菌に触れるリスクを減らすことはできるでしょう。
抗菌加工フィルムは、スマートフォンやタッチパネルなど、電子機器の分野でもニーズがあります。菌が付着したガラス面を指で触ると、菌が指先に移るでしょう。ATMなど不特定多数の人が使用する機器も、指で触れると多くの場合、菌が指に移ります。
抗菌加工フィルムには、特殊な加工がされています。界面活性剤や銀などを練りこんで、抗菌効果を得ています。フィルムを称する場所に応じて、効果を発揮できるよう設計されているのです。
抗菌加工フィルムを貼っておけば、菌を減少させる効果が期待できるでしょう。菌の増殖を抑制する効果を見込んで、モバイル機器やアミューズメント関連、自動車など、さまざまな分野で抗菌加工フィルムが採用されています。
抗菌加工製品を示すマークには「SIAA」「SEK」があります。SEKは繊維、SIAAは繊維以外です。SIAA、SEKを取得するには、規格を満たす必要があります。抗菌加工していない製品と比較して、菌の増殖が100分の1以下でなければなりません。
SIAAは、SIAA独自の基準「抗菌性」「安全性」「適切な表示」を満たす必要があります。さらに、製品を登録するには、決められた厳しいテストをパスしなければなりません。この基準を満たした製品がSIAAを取得できます。
SEKは、一般社団法人繊維評価技術協議会(JTETC)が実施する承認制度です。「Sen-i Evaluation KinoS」の略称ですが、S(快適)、E(衛生)、K(快適)という意味も含んでいます。SEKマークを取得するには、ISO規格に承認された試験をクリアしなければなりません。そのため、SEKマークが承認された製品は、信頼性が高いと言えます。
抗菌加工フィルムは、さまざまな製品・部品に採用されています。
代表的なのは、モバイル機器でしょう。スマートフォンやタブレットなど、使用頻度の高い製品に使われています。フィルムを貼ることで抗菌作用だけでなく、画面の保護にも役立ちます。
次に多いのが、コピー機やATMなど、不特定多数の人が触れるOA機器やタッチパネル製品です。カーナビなどにも抗菌加工フィルムが使われています。タッチパネル製品はアルコール除菌も難しいため、抗菌加工フィルムで対策するのがおすすめです。
スイッチやリモコンも、不特定多数の人が触れるものです。家庭はもちろん、オフィスや公共の施設など、さまざまな場所のスイッチやリモコンに抗菌加工フィルムが使われています。
そのほかにも、医療現場や飲食店、公共施設など、衛生性が求められる場所では、抗菌加工フィルムが採用されています。
衛生環境の高さを求められるヘルスケアの分野でも、抗菌フィルムが活用されています。メディカル用の抗菌フィルムなども開発されており、安心して利用できるよう医療の現場を支えています。
ヘルスケア分野では、多くの精密機器が使用されています。そのため、アルコール除菌を使うと故障する恐れがあり、拭いて汚れを取る程度で済ませている現場も多いです。この課題に応えるために、抗菌フィルムが活用されます。
ヘルスケア分野では、タッチパネルや心電図などの粘着用セパレーター、フェイスシールドなど、幅広い用途で使われています。
抗菌加工フィルムの種類を紹介します。「銀イオンフィルム」と「銅イオンフィルム」の特徴をまとめました。
銀イオンフィルムは、銀イオンによって菌の除菌・増殖を抑制するフィルムです。銀イオンフィルムは指紋の付着を防ぐ効果にも優れており、スクリーン環境を整えてくれます。抗菌効果があるだけでなく、防指紋効果によって清潔に見えるのも特徴です。そのため、衛生性が求められる医療現場や教育機関などでの、モバイル端末やタッチパネルに適しています。銀イオンフィルムには透過性に優れたものと、反射に強いタイプのフィルムがあります。
銅イオンフィルムは、銅素材で作られた抗菌加工フィルムです。銅イオンフィルムには有害な成分が含まれていないため、人体に無害なので安心して利用できます。耐久性にも優れており、長期間使用しても抗菌効果が落ちにくいのが特徴です。粘着タイプであれば、シートを貼るだけで簡単に使用できます。
公差実力値±0.05mm程度(素材・形状による)
社内保有素材の場合は最短即日納品可能(目標6時間)
自社開発の生産設備を多数持ち、金型・治工具の内製化ができる体制により、開発・試作~量産と、製品開発を段階ごとにサポートできる。
今後、より求められる技術ニーズを捉えた、フィルムや金属箔などの加工実績があり、歩留まりの改善・難加工材への対応を実現。
±0.05~±0.3
場合によって即日対応するケースあり。通常、納期の目安は平均1週間程度。
ISOクラス1(1m²に0.1ミクロンのホコリが10個以下)のスーパークリーンルームを完備、医療品分野などでマストとされる要件を満たした加工環境を持つ。
PDMS(ポリジメチルシロキサン)成形や高精度の貼り合わせ加工、アッセンブリ、パッケージングまでワンストップで対応でき、短納期を実現。
打ち抜き規格±0.1mm(実力値では±0.05)対応可能
保有設備で対応可能な場合、最短当日出荷
打ち抜き加工のみならず、貼り付け・貼り合わせ・スリット・ラミネート・脱泡など幅広い加工に対応でき、取り扱い材料も多岐にわたる。
開発・試作段階から相談可能で量産試作~量産と製品開発を段階ごとにサポートでき、依頼企業の構内での製造・生産管理・設備のメンテなども受託可能。
【選定条件】
「フィルム加工メーカー」で検索し、公式サイト内で「プレス加工」「打ち抜き加工」に対応していることを明記している54社から、最短当日出荷が可能で、加工精度を明記し、さらに高機能フィルムにも対応する3社を選定。
(2022年2月9日時点)