圧力と熱を加えることで、デコボコにする加工のことを「エンボス加工」と呼びます。このページではエンボス加工の特徴や流れ、メリットなどを解説します。
フィルムに圧力・熱を加えることで、凹凸をつける加工法を「エンボス加工」と呼びます。規則的な凹凸が付くことによって、滑り止めや剥離性の双方をアップさせる効果が期待できるでしょう。用途に合わせた仕上がりにも対応できるため、どのような用途なのか、どんな仕上がりにしたいのかを相談してみてください。
紙管に巻かれたロール状のフィルムを巻きだし、熱しながらフィルムを柔らかくさせます。その次にエンボス型でフィルムに圧力を加え、模様をつけるという流れです。そのあと冷却ロールでフィルムを冷却し、巻き取ります。基本的にはエンボス加工を施す前よりも後の方が直径は大きくなるでしょう。
フィルムに凹凸が付くことによって見た目だけが変化するのではなく、実用面でも様々なメリットがあります。ここでは具体的なメリットを見ていきましょう。
エンボス加工を施すことによって、さまざまなデザインや意匠性を加えることができるでしょう。樹脂を硬化させるときにエンボスフィルムを組み合わせることによって、表面に意匠を転写可能です。デザインは用途などに応じて様々なタイプを選択でき、たとえばカーポートの表面形状やオフロの床などにも用いられています。
エンボスフィルムを施すことで、凹凸形状が生まれ表面の面積がアップします。それによって対象物の接地面積が低減によって過密着防止や滑り性が高まる効果が期待できるでしょう。たとえばフィルムに樹脂をつけるとくっついてしまうといった問題点を解消でき、剥がれやすくなります。セパレーター・ゴム用の過密着防止用合紙・テープ用素材などに用いられているでしょう。
エンボス加工を施すことで、つや消しやマットに仕上げることができるでしょう。それらの効果によって窓用のフィルムなど視覚を遮断したいケースや蛍光灯などの光を映り込むことを抑えたいケースなどに用いられています。さらにパッケージ用途などのアイキャッチ力をアップさせるデザインにも役立つでしょう。
商品の包装袋の内面部分にエンボス加工を施すことによって、商品の表面が剥がれにくく、スムーズに取り出しやすくなるといったメリットがあります。反対に包装袋の外面に加工を施せば、接触面積が小さいので滑り落ちやすくなるといった効果も。食品の品質を保つ薬剤が和洋菓子の表面に張りつきにくくなる点も特徴です。
エンボス加工は物理的な加工なので、添加物を使用する必要がありません。そのため、ケミカルフリーで環境に優しいです。また、基材の端までエンボス形状で賦形できるため両端部の白場が発生せず、従来は必要だったロスの発生抑制や削減が可能です。また、連続整形なので基材のロスにもつながるなど、環境負荷軽減にも対応しています
エンボス加工によって意匠性を付与することができます。紙おむつのパックシートやポケットティッシュ包装材、百貨店の包装紙代替に使用されています。
PE規格シートやエンボスシート、SIフィルム、レーザー融孔チューブや、PE、PP、PVC、NY、PETも用意されています。
模様に関しては絹目や麻目、ダイヤ柄などに加工ができます。
公差実力値±0.05mm程度(素材・形状による)
社内保有素材の場合は最短即日納品可能(目標6時間)
自社開発の生産設備を多数持ち、金型・治工具の内製化ができる体制により、開発・試作~量産と、製品開発を段階ごとにサポートできる。
今後、より求められる技術ニーズを捉えた、フィルムや金属箔などの加工実績があり、歩留まりの改善・難加工材への対応を実現。
±0.05~±0.3
場合によって即日対応するケースあり。通常、納期の目安は平均1週間程度。
ISOクラス1(1m²に0.1ミクロンのホコリが10個以下)のスーパークリーンルームを完備、医療品分野などでマストとされる要件を満たした加工環境を持つ。
PDMS(ポリジメチルシロキサン)成形や高精度の貼り合わせ加工、アッセンブリ、パッケージングまでワンストップで対応でき、短納期を実現。
打ち抜き規格±0.1mm(実力値では±0.05)対応可能
保有設備で対応可能な場合、最短当日出荷
打ち抜き加工のみならず、貼り付け・貼り合わせ・スリット・ラミネート・脱泡など幅広い加工に対応でき、取り扱い材料も多岐にわたる。
開発・試作段階から相談可能で量産試作~量産と製品開発を段階ごとにサポートでき、依頼企業の構内での製造・生産管理・設備のメンテなども受託可能。
【選定条件】
「フィルム加工メーカー」で検索し、公式サイト内で「プレス加工」「打ち抜き加工」に対応していることを明記している54社から、最短当日出荷が可能で、加工精度を明記し、さらに高機能フィルムにも対応する3社を選定。
(2022年2月9日時点)