防炎フィルムとは?

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防炎フィルムとは?

防炎フィルムとは、その名の通り、炎に対して燃え広がりにくい性質を持つフィルムのことを指します。これは消防法で定められた防炎性能基準を満たした製品であり、「燃えにくい」「燃え広がらない」という性能が特徴です。

フィルムの素材に難燃剤や防炎剤を練り込むことで、高い防炎性能を発揮することができます。特に重要なのが「自己消火性」です。これは、フィルムに火がついても、火元が離れればそれ以上燃え広がることなく、自然に鎮火する性質を意味します。

この働きにより、初期消火の可能性を高め、大規模な火災への発展を防ぐ重要な役割を果たします。

防炎性と不燃性の違いは?

火災対策の素材として「防炎」と並んで「不燃」という言葉もよく聞かれますが、これらは性能も法律上の管轄も異なります。防炎が総務省消防庁の管轄で、「燃え広がらない」性能が評価されるのに対し、不燃は国土交通省の管轄であり、「一定時間燃え抜けず、延焼を遅らせる」性能が求められます。

実際の燃焼比較実験※では、防炎フィルムはガスバーナーの強い火を当てると中心に穴が開くものの、火元を離すと自己消火性によってすぐに火が消えました。一方、ガラスクロスを挟んだ不燃フィルムは、火が貫通せず穴は開きませんでしたが、表面のPVCフィルムが焦げて黒くなりました。

このように、不燃は炎を貫通させないことに主眼が置かれているのに対し、防炎は万が一着火しても燃え広がりを防ぐことに特化している点が大きな違いです。

※参照元:石塚株式会社|「防炎」と「不燃」の違い(https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101723.html)

防炎・難燃フィルムに用いられる技術

インフレーション成形

インフレーション成形は、加熱して溶かしたポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などの樹脂を、内部から空気を送り込んで風船のように膨らませながらフィルム状に成形する手法です。この製法を用いることで、燃えにくくする成分である難燃剤をフィルム全体に均一に分散させることができ、安定した品質の製品を製造できます。また、異なる特性を持つ樹脂を重ね合わせる多層構造にすることも可能。防炎性能と他の機能性を両立させたフィルムを作れるというメリットもあります。

火災対策用のフィルムを選定する際には、防炎性や難燃性といった基本的な性能はもちろんのこと、その他の特性も重要な評価ポイントとなります。特に、複雑な形状のものを覆ったり、現場でカットして使用したりする場合には、素材の「柔軟性」や「薄さ」、そして「加工適性」が求められます。

インフレーション成形によって作られるフィルムは、厚みのムラが少なく均一であるため、後工程での加工にも適しています。シート状やロール状など、使用目的に合わせた形態で供給されるため、さまざまな用途で扱いやすい点も大きな利点と言えるでしょう。

防炎・難燃フィルムの用途

防炎フィルムや難燃フィルムは幅広いシーンで活用されています。例えば、建設現場では資材や作業スペースを保護するための養生フィルムや養生シートとして利用されます。また、物流倉庫では輸送用パレットを覆うカバーや内袋として、製品への火災のリスクを抑えます。

多くの人が集まる展示会やイベント会場、商業施設のバックヤードなどでは、間仕切りや幕材として使用することで、万が一の際の延焼防止に用いられることも。このように、一時的な防火対策が求められる倉庫や工場など、さまざまな場所で安全対策の一環として導入が進んでいます。

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公差実力値±0.05mm程度(素材・形状による) 参照元:オーティス公式HP(https://otis-group.com/blog/290/

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±0.05~±0.3

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