マイクロスリット加工は、フィルムや金属などの素材をとても細かくカットする技術で、特に数ミリ単位の非常に細い幅で切る必要があるときに使われます。この加工は、普通のスリット加工よりもずっと細かい作業が求められるため、とても精密な技術が必要とされます。
一般的なスリット加工では、紙や粘着テープ、金属などのロール状の素材を、10ミリから100ミリくらいの幅に切り分け、それをまたロールに巻き直します。しかし、マイクロスリット加工では、10ミリよりもさらに細い幅で切るため、より高度な設備や技術が必要になります。
スリット加工・マイクロスリット加工は、フィルムだけでなく金属の薄い板や樹脂、紙などにも使えるので、さまざまな製品づくりの場面で活躍しています。特に、精密さが求められる製品の部品や、細かな構造を持つ素材の加工に向いている方法です。
マイクロスリット加工は、さまざまな分野で使われており、その精密さを活かして幅広い用途に活用されています。たとえば、電子機器の分野では、コンデンサやトランス、電線などの細かい部品にこの加工技術が使われています。これらの部品は、小さくても正確な寸法が必要とされるため、マイクロスリット加工のような精密な加工方法が欠かせません。
また、医療機器の分野でも重要な役割を果たしています。たとえば、カテーテルや医療用チューブ、さらには超音波診断装置に使われる部品などに利用されています。これらの医療機器は、人の体に直接関わるものが多いため、安全性と精度が特に重視されています。
自動車の分野では、ワイヤーハーネスという車内の配線をまとめる部品や、燃料電池、センサーなど、車の性能や安全性に関わる重要な部品に使われています。これらはどれも正確な寸法と安定した品質が必要なため、マイクロスリット加工による製品が用いられています。
そのほか、食品のパッケージに使われる開封用のテープや、段ボールの開封用テープなど、日常生活の中で使われる品にも利用されているのです。
巻き出し部では、加工前の材料である原反(げんたん)を装置に取り付けるところから始まります。この材料はロール状になっていて、そこからゆっくりと巻き出されていきます。
巻き出す際には、テンションピックアップという機械を通ります。これは材料にかかる張力(引っぱる力)を測定するもので、材料が引っ張られすぎたり、逆にゆるんだりしないように調整します。
続いて、材料は蛇行修正装置を通ります。これは、材料が左右にずれてしまうのを防ぎ、まっすぐな状態を保つための装置です。
中間部では、ニップロールという装置が使用されます。ニップロールは上下に1本ずつあるロールで材料をはさむことで、巻き出し側と巻き取り側の動きを分け、より正確な制御を可能にします。その後、スリット刃というカッターのような刃で、決められた幅に材料を細かくカットしていきます。マイクロスリット加工では、非常に細い幅でのカットが必要になるため、この部分の作業は特に慎重に行われます。
巻き取り部では、カットされた材料を再びロール状に巻き取ります。このときにも張力を測定する機械があり、材料にかかっている力を細かくチェックします。巻き出しと巻き取りの両方で張力を管理することで材料を均等に、綺麗に巻き取れるので、生産の安定につながるのです。
公差実力値±0.05mm程度(素材・形状による) 参照元:オーティス公式HP(https://otis-group.com/blog/290/)
社内保有素材の場合は最短即日納品可能(目標6時間)
自社開発の生産設備を多数持ち、金型・治工具の内製化ができる体制により、開発・試作~量産と、製品開発を段階ごとにサポートできる。
今後、より求められる技術ニーズを捉えた、フィルムや金属箔などの加工実績があり、歩留まりの改善・難加工材への対応を実現。
±0.05~±0.3
場合によって即日対応するケースあり。通常、納期の目安は平均1週間程度。
ISOクラス1(1m²に0.1ミクロンのホコリが10個以下)のスーパークリーンルームを完備、医療品分野などでマストとされる要件を満たした加工環境を持つ。
PDMS(ポリジメチルシロキサン)成形や高精度の貼り合わせ加工、アッセンブリ、パッケージングまでワンストップで対応でき、短納期を実現。
打ち抜き規格±0.1mm(実力値では±0.05)対応可能
保有設備で対応可能な場合、最短当日出荷
打ち抜き加工のみならず、貼り付け・貼り合わせ・スリット・ラミネート・脱泡など幅広い加工に対応でき、取り扱い材料も多岐にわたる。
開発・試作段階から相談可能で量産試作~量産と製品開発を段階ごとにサポートでき、依頼企業の構内での製造・生産管理・設備のメンテなども受託可能。
【選定条件】
「フィルム加工メーカー」で検索し、公式サイト内で「プレス加工」「打ち抜き加工」に対応していることを明記している54社から、最短当日出荷が可能で、加工精度を明記し、さらに高機能フィルムにも対応する3社を選定。
(2022年2月9日時点)