異種素材接合の依頼は可能?熱接着フィルムについて解説

異種素材接合の受託・開発は依頼できるのでしょうか?ここでは、熱接着フィルムの特徴を詳しく解説します。

異種素材接合について

素材を接合する技術には「機械的接合」と「科学的接合」の二種類があります。機械的接合はボルトを使用したり溶接を利用する接合技術であるのに対して、科学的接合は接着剤や粘着テープを利用する接合技術です。化学的接合は耐久性にも優れており、自動車などにも使用されています。これらの技術は、素材によって使い分けられていました。

科学的接合は作業性に優れており、外観がきれいに仕上がるのが特徴です。作業性にも優れており、面積の広い素材から薄手の素材まで、広く使用できます。粘着テープを使えば、はみ出た部分も切り取るだけで簡単に除去でき、貼り直しも容易です。

これらの特徴や強みから、接合の利用シーンで科学的接合を利用する機会が増加しています。

自動車業界や航空機業界ではさまざまな素材を組み合わせて使用するため、異種素材接合の技術が求められます。異種素材の接合では科学的接合が適しており、機械的接合よりも強度が高いことから、多くのシーンで利用されているのです。

例えば、半導体の製造、航空機の部材の接着などに科学的接合が使用されていますが、今後は家屋の部材の接合にも活用されることが予想されます。接着や粘着などの科学的接合は、異種素材接合において今後も進化が期待できる接合方法といえるでしょう。

異種金属接合の特徴

製品の小型化や軽量化のニーズが高まるにつれて、異種金属接合が注目されています。

金属接合が必要なメーカーでは、接合強度の確保が課題です。そこで求められているのが、金属の組み合わせに合わせた強度の高い接合方法と接合材です。

自動車の車体にはさまざまな金属が使用されており、そのすべての材料を軽量化することはできません。そこで、複合材を軽量なものに変えることで、車体本体のさらなる軽量化を目指しています。

異種金属接合の方法を選ぶときは、「種類」「耐久性」「強度」などを考慮して選ぶのがポイントです。どの接合方法を選ぶのかは、製品の性質や素材、用途に合わせて選びましょう。

異種素材接合に使われる熱接着フィルムとは

異種素材接合には、接着強度が高く、耐熱性に優れた熱接着フィルムが多く使用されます。

熱接着フィルムには液状接着剤とシート化された接着剤があり、作業性に優れているのはシート化された熱接着フィルムです。シート化されているため、経験が浅い作業員でも扱いやすいのが特徴です。

液状接着剤は液ダレやはみだしの心配がありますが、シート状のフィルムなら簡単に加工ができてはみ出す心配もありません。さらに、保管は常温で可能なため、保管のための特別な設備の必要ありません。

熱接着フィルムを使用して「金属」「樹脂」「セラミック」などの接合が可能になります。樹脂×金属、セラミック×樹脂など、異種素材の組み合わせでも強固に接着できるのが強みです。

熱接着フィルムでの接合には、貼付温度100~120℃の加熱が必要です。自動車部品の接合や電子部品の接合など、さまざまな用途に使用できます。

熱を用いない接着フィルムはある?

接着フィルムの中には、熱を用いなくても接着できるフィルムもあります。

熱を用いない接着フィルムは、従来の接着剤と比べて工数を削減。さらに、電力消費の削減によって、接着工程で発生するCO2の排出量も削減できます。SDGsや脱炭素が広まりを見せる中で、今後はCO2を削減した環境にやさしい材料の需要拡大が見込まれます。

熱を用いない接着フィルムはシート状になっているため、液体接着剤よりも扱いが簡単です。熱接着フィルムのように加熱の必要もなく、工数の削減にもつながります。

このような接着フィルムは短時間で異種素材を強力に接着できるため、自動車構造部材の接合や電子材料の分野でさまざまな課題を解決してくれるでしょう。

フィルム加工の受託・開発について

フィルム加工の受託・開発は、会社によってさまざまな要望に応えてくれます。異種接合などフィルム加工の依頼を行う際は、対応できるか確認してみましょう。

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