電池類には、ポリオレフィン系の樹脂やポリイミド、カーボングラファイトのように、絶縁性や耐熱性、耐薬品性に優れたフィルム素材がよく用いられます。また電極として、金属箔が使われています。
充電と放電を繰り返すことができ、従来の電池より蓄電量が大きいリチウムイオン電池は、スマートフォンやノートパソコン、電気自動車などに搭載されており、人々の生活を支えています。しかし、スマートフォンなどから発火した事例が報告されているように、リチウムイオン電池は使い方を誤れば重大事故を引き起こす危険もあります。フィルム材は、そんなリチウムイオン電池の絶縁や熱対策、電極などに使用されています。
リチウムイオン電池のセパレータには、ポリプロピレンやポリエチレンといったポリオレフィン樹脂が使用されています。電極には銅箔が、電極の絶縁にはポリイミドが使われるほか、バッテリーの熱をヒートシンクに逃す熱伝導シートにはグラファイト、熱可塑性エラストマー、シリコーン、アクリルなどが用いられます。
リチウムイオンバッテリーのように繰り返し充電できる電池を二次電池と呼ぶのに対し、再充電できないものを一次電池といいます。一次電池である乾電池やボタン電池にも、二次電池と同様にさまざまなフィルムが使われています。正極材と負極材、絶縁テープ、流通用のパッケージなどは、すべてフィルム製品です。
マンガン乾電池やアルカリ乾電池の正極材には二酸化マンガン、負極材には亜鉛の薄板が使われています。絶縁テープはポリプロピレンやポリエチレンです。電池が店頭に並ぶ際の包材も、絶縁性に優れたポリプロピレンやポリエチレンでできています。
水素と酸素の化学反応によって電気を作り出す燃料電池は、CO2や大気汚染物質を排出しないクリーンなエネルギーとして注目されています。燃料電池で使用されているフィルム製品としては、セパレータやスペーサー、シール材が挙げられます。また、化学反応によって生じる熱を効率的に利用するために、高熱伝導素材のフィルム材などが活用されています。
燃料電池のセパレータ、シール材、熱伝導シートには、炭素系のグラファイトシートが使われています。耐食性や強度に優れたステンレスの金属箔はセパレータに使われることもあり、電池のスペーサーとしても用いられます。
公差実力値±0.05mm程度(素材・形状による)
社内保有素材の場合は最短即日納品可能(目標6時間)
自社開発の生産設備を多数持ち、金型・治工具の内製化ができる体制により、開発・試作~量産と、製品開発を段階ごとにサポートできる。
今後、より求められる技術ニーズを捉えた、フィルムや金属箔などの加工実績があり、歩留まりの改善・難加工材への対応を実現。
±0.05~±0.3
場合によって即日対応するケースあり。通常、納期の目安は平均1週間程度。
ISOクラス1(1m²に0.1ミクロンのホコリが10個以下)のスーパークリーンルームを完備、医療品分野などでマストとされる要件を満たした加工環境を持つ。
PDMS(ポリジメチルシロキサン)成形や高精度の貼り合わせ加工、アッセンブリ、パッケージングまでワンストップで対応でき、短納期を実現。
打ち抜き規格±0.1mm(実力値では±0.05)対応可能
保有設備で対応可能な場合、最短当日出荷
打ち抜き加工のみならず、貼り付け・貼り合わせ・スリット・ラミネート・脱泡など幅広い加工に対応でき、取り扱い材料も多岐にわたる。
開発・試作段階から相談可能で量産試作~量産と製品開発を段階ごとにサポートでき、依頼企業の構内での製造・生産管理・設備のメンテなども受託可能。
【選定条件】
「フィルム加工メーカー」で検索し、公式サイト内で「プレス加工」「打ち抜き加工」に対応していることを明記している54社から、最短当日出荷が可能で、加工精度を明記し、さらに高機能フィルムにも対応する3社を選定。
(2022年2月9日時点)